おまとめローン

ろうきんのおまとめローンとは?上手な使い方を伝授

労働金庫は普段の生活をしている分には、あまり縁のない金融機関かもしれませんが、上手に使えばかなりの低金利でお金を借りることができます。

特におまとめローンは低金利で借り換えできるので、おすすめです。

ろうきんって何?

誰でも利用できる非営利団体

労働金庫、通称「ろうきん」は労働組合や生活協同組合などが会員となって共同出資して作られた金融機関で、銀行や消費者金融業者などとは違って非営利団体です。

団体の会員を利用者として金融サービスを展開しており、各種ローンの金利が低めに設定されています。

金融サービスとして提供されているものは、銀行とほとんど変わりません。カードローンもありますし、住宅ローンや教育ローンなどが利用可能です。

銀行は営利を目的とした金融機関であり、利息の収入を元にして事業を展開していますが、ろうきんは労働組合などが共同で組織している非営利団体ですので、儲けではなく会員の利益を最優先することが義務付けられています。

適用される法律は銀行法でも貸金業法でもなく、労働金庫法という法律です。

多くのろうきんは団体会員や生協の組合員向けに金融サービスを提供することになっていますが、会員ではない一般の人でも利用できます。一般の人向けのおまとめローンでも金利は10%を下回るほどの定率となっています。

団体会員を優遇する

ろうきんの最大の特徴は、利用者を「団体会員とそれ以外」で区別する点です。団体会員とは、ろうきんに出資している労働組合、もしくは生協に所属する組合員・構成員のことです。

たとえば会社に労働組合があり、そこがろうきんに出資しているとき、その会社の社員は団体会員として扱われてます。また生活協同組合に出資金を出して組合員になっている人は、ろうきんで団体会員として扱われます。

そのため、団体会員でしか利用できないサービスもありますし、同じローンを組んでも団体会員のほうが一般の人よりも金利が安くなります。銀行ではどの利用者でも平等で、誰に対しても同じサービスを提供しますので、この点は大きな違いと言えるでしょう。

ろうきんは、その性質上あまり一般的に大きな宣伝をすることはないため、知名度は低いですが、金融機関としての能力には非常に高いものがあります。

ろうきんを利用するために生協の会員となる人もいるほどの存在ですので、おまとめローン目的以外でも調べてみると良いでしょう。

全国に13ヶ所

ろうきんの目的は「働く人の暮らしを豊かにする」ということです。金融機関としても、会員向けに様々なサービスを提供しています。もうひとつの大きな特徴として、利用者が居住もしくは勤務している地域のろうきんを必ず利用すると定められている点が挙げられます。

銀行であれば、いったんどこかの支店で口座を開設したら引っ越しをしても特別なことがない限りサービスに違いが出ることはありませんが、ろうきんの場合には、地域が違えば利用できるろうきんも違い、また、それぞれの地域によって若干のサービスの違いがあります。

ろうきんと営業エリア

ろうきん 営業エリア
北海道労働金庫 北海道
東北労働金庫 青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
中央労働金庫 東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、山梨
新潟県労働金庫 新潟県
長野県労働金庫 長野県
静岡県労働金庫 静岡県
北陸労働金庫 富山、石川、福井
東海労働金庫 愛知、岐阜、三重
近畿労働金庫 大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良、和歌山
中国労働金庫 広島、岡山、山口、鳥取、島根
四国労働金庫 徳島、香川、愛媛、高知
九州労働金庫 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島
沖縄県労働金庫 沖縄県

ローン商品としての「ろうきんのおまとめローン」は同じでも、申し込み条件やおまとめできる金額や金利に若干の違いがそれぞれにあります。

ろうきんによっては、おまとめローン自体が商品として取り扱いがないところもあります。そのときには多目的ローン(フリーローン)をおまとめローンとして活用することが可能です。

ろうきんのおまとめローンの特徴

低金利

1.他行・他業者との比較

ろうきんのおまとめローンは、どの金融機関よりも低金利で借入を一本化できるのがメリットです。

おまとめローンを選ぶ基準として、現在の借入先よりもどれだけ金利が低いかというのが最大のポイントという人は多いでしょう。この点ではろうきんは最も良い選択肢になります。

ろうきんと銀行のおまとめローンの比較

金融機関 名称 金利(実質年率)
ろうきん 中国労働金庫 2.5%~5.0%
長野労働金庫
  • 変動金利3.0%
  • 固定金利4.9%
東北労働金庫 6.425%または8.375%
北陸労働金庫 6.5%
銀行 東京スター銀行 12.5%
イオン銀行 3.8%~13.5%
楽天銀行 1.9%~14.5%
じぶん銀行 1.7%~17.4%

無担保ローンのなかでもトップクラスに低金利と言えるでしょう。おまとめローンとしてはこれ以上低いところはないと言ってもいいくらいです。

2.返済総額はどのくらいになる?

実際にろうきんでおまとめローンを利用する事例を考えてみましょう。

東北労働金庫のおまとめローン

金利 年率8.375%
返済期限 10年以内(120回)

2つの業者での100万円の借入

業者名 金利 借入額 返済額 返済総額 利息総額 返済回数
プロミス 17.8% 50万円 1万3,000円 74万294円 24万294円 57回
アコム 18.0% 50万円 1万3,000円 74万5,035円 24万5,035円 58回

東北労働金庫のおまとめローンで100万円を借入

金利 借入額 返済額 返済総額 利息総額 返済回数
8.375% 100万円 2万971円 121万6,211円 21万6,211円 58回

利息の総額は、2社の消費者金融業者を使った場合と、それをろうきんでまとめた場合とでは、約47万円も違います。金利が半分程度になるので違いは明らかです。

総量規制の適用外

ろうきんを利用するメリットは低金利というだけではありません。消費者金融業者には貸金業法、銀行には銀行法が適用されますが、ろうきんには「労働金庫法」という別の法律が適用されます。

利用者の年収の3分の1以上の貸出を禁じている総量規制は貸金業法に定められている規制です。ろうきんは貸金業者ではないので、この総量規制の適用外となります。

自分が居住している地域のろうきんの「おまとめローン」のページにアクセスしてみると分かりますが、ろうきんのおまとめローンは「他金融機関等ローンからの借り換え資金」が使途として記載されていますし、多目的のフリー資金であると明確です。

事業性のある資金だけはおまとめローン対象外ですが、それ以外の個人消費者として借りたものすべてについて借り換えすることが可能です。

利用対象が幅広い

消費者金融業者のおまとめローンは、主に貸金業者からの借入にしか利用できないケースが多くあります。

一部には、銀行のカードローンやショッピング枠での借入にも対応しているものもありますが、通常は消費者金融業者とクレジットカードのキャッシング枠から借りたお金をまとめるという機能しかありません。

それに対してろうきんのおまとめローンは、消費者金融業者や銀行のカードローン、クレジットカードでのショッピング枠、住宅ローンなど借入先に関係なくすべてのローンをおまとめすることが可能です。知名度が高くないだけで、かなりの実力者であることが分かるでしょう。

地域のろうきんによって多少の違いはありますが、ろうきんでは「消費者金融や信販会社、その他の金融機関の取りまとめ資金」という資金使途をホームページに記載しています。審査では、利用しているすべてのローンの残債が確認できる書類を持参します。

ろうきんのおまとめローンは審査が厳しい?

申し込み条件

安定した収入

ろうきんのおまとめローンは、低金利で高額の借入を一本化できるので審査に通過できれば高いメリットを受けられますが、審査は厳しめで、利用できる人は限られます。

一般的に金利の低いローンは審査が厳しいというのは常識で、ろうきんでも当てはまります。

あらゆるローンがそうですが、ろうきんのおまとめローンでも安定した収入があることが絶対的な条件です。継続して安定的に収入を得ている人でなければ、そもそも審査の対象になりません。

ここで言う「安定」は、継続して毎月の給料を得ている人という意味ですが、正社員でなくても審査そのものには関係ありません。パートでもアルバイトでも、また派遣社員であって申し込みはできます。

ろうきんでは毎月の収入が安定しており、年収が150万円以上あることが必須です。

ろうきんの会員のみ

また、ろうきんの会員以外は利用できません。会社に労働組合があって、そこがろうきんに出資しており、さらに本人が組合員であることが条件です。そうでなければ個人でろうきんの会員になる必要があります。

  1. 勤務先が労働組合や生活協同組合に加入してない。
  2. 本人が個人でろうきんの会員になっていない。

この2つとも当てはまっているとき、申し込み条件から外れています。労働組合への加入は会社によって様々な形態があるので、まずはそこから調べましょう。

ろうきんは加入者や会員から集めた資金を元手に出資してくれた会員向けに融資を行う金融機関ですので、基本的には会員以外の人に融資はしません。

ただ、個人会員としてろうきんに出資すれば会員として認められます。これについてもろうきんによって条件は異なりますので、調べてみると良いでしょう。

勤務実績が必要

ろうきんのおまとめローンを利用するには、勤務実績が必要です。ろうきんのホームページを見ても、おまとめローンの利用条件として「勤続年数が1年以上の方」とされていることが多くあります。

転職したら、カウントはそこからになりますので、転職して1年以内の人は申し込みはできません。また、自営業者は業歴3年以上が必要です。

貸出先を選んでいる

低金利のローンは、貸すほうからすると貸し倒れリスクが高くなります。金利を高くしておいて、利息によって利益を得られていれば、ある程度の年月が経てば自己破産などされても損害額は減らせます。

ところが、金利が低いローンでは、自己破産や債務整理をされてしまっては、その分まるごと損失となります。そのため、低金利であるほどローンの審査は厳しくなると考えていいでしょう。

ろうきんのローンは、貸出先を厳選していると言われています。というのも、消費者金融業者などと違って即日では審査結果が出ないからです。

2日から3日というのは当たり前で、人によっては数週間かかったというケースもあります。それだけ詳しく申込者のことを調べていると考えられます。

また、ろうきんの利用が初めてでいきなりおまとめローンを申し込んでも通らないとも言われており、いったんは会員になって何らかの取引実績があったほうが良いでしょう。

時間をかけて調査される

ろうきんの審査では、おまとめローンに申し込む前のローンの利用状況を詳しく調査されます。特に以下の項目については細かいところまでチェックされます。

  • 現在どのくらいの件数を借入しているか。
  • 返済でトラブルを起こしていないかどうか。
  • 収入はいくらくらいか、安定しているか。
  • 返済不能になるリスクが少ないかどうか。

返済トラブルについては、たとえば返済の遅延や延滞、債務整理などについて調べます。また、6ヶ月以内に銀行などのローンの審査に落ちているときは、ろうきんの審査にも通らないと言われています。

もしローン審査を受けて否決されているとき、6ヶ月以上は待ってから申し込みしましょう。他業者のおまとめローンに申し込んで否決されてから時間を置かずに、金利が安いからといってろうきんに申し込むのは無謀です。

ろうきんのおまとめローンの審査の流れ

申し込みから本審査まで

ろうきんのおまとめローンの申し込みは基本的に以下のような流れになります

①申込み方法は各金庫によって異なりますが、多くの金庫はWebでの申し込みに対応していますので、店頭に行かなくても申し込みできます。

②仮審査の結果は、電話とメールで伝えられます。通過していれば自宅に契約書類が郵送されます。仮審査となっていますが、実際にはこの時点でほとんど融資は確定しています。

③ろうきんから指定された必要書類を揃えて、契約書類と併せて返送します。

④ろうきんが書類を受け取ってから申込情報に誤りがないかどうかを確認します。ただ、本審査で申告情報に虚偽や誤りが発覚すると審査に否決されることもあります。契約書類はじっくりと時間をかけて丁寧に記入して、必要書類は漏れなく提出しましょう。

金庫によって一部異なりますが、仮審査の申し込みのためには店頭に来店しなければならないこともあります。平日の来店が困難という場合でも、一部のローンセンターは土日でも営業しています。

また、ろうきんは消費者金融業者などとは違って、在籍確認のための電話連絡は実施されないほうが多いです。健康保険証などによって職場に勤務していることが分かれば会社に連絡されることはないでしょう。

審査にかかる時間

ろうきんは全国に13ヶ所ありますが、即日で融資されるところはありません。融資までにはおよそ1週間から10日ほどかかります。

各金庫の審査と融資の時間の目安

ろうきん 審査時間 融資までの期間
北海道労働金庫 1週間 10 日前後
東北労働金庫 1週間 1週間程度
中央労働金庫 1週間 1週間~10日程度
新潟労働金庫 2 ~3営業日 5営業日程度
長野労働金庫 2~3営業日 5 営業日程度
静岡労働金庫 翌営業日 1週間程度
北陸労働金庫 3 ~4営業日 最短1週間
東海労働金庫 3 営業日 1週間~10日程度
近畿労働金庫 3 ~4営業日 1週間~10日程度
中国労働金庫 翌営業日 1週間程度
四国労働金庫 3 ~4営業日 1週間~10日程度
九州労働金庫 3 ~4営業日 1週間~10日程度
沖縄労働金庫 3 営業日 1週間程度

全体的に銀行や消費者金融業者のおまとめローンよりも審査に時間がかかります。提出書類に漏れがあるときには再提出となって、さらに長引くこともあります。

急ぎのおまとめには向いていません。

必要書類は?

金庫ごとに多少の違いはありますが、おおよそ以下のような書類の提出が求められます。

  • 本人確認書類:運転免許証やパスポートなど。
  • 収入証明書:源泉徴収票や確定申告書など。
  • 勤続年数を確認できる書類:健康保険証など。
  • 資金使途確認書類:金融機関の明細書など、現在の借入状況が分かる書類。
  • 残高証明書:利用先の金融機関で発行されるものです。入手までには時間がかかるので早めに準備しておきましょう。

保証会社は?

ろうきんの保証会社は「日本労働者信用基金協会」です。働く人への融資が円滑になるよう公益性を重視し、信用保証事業を行うことを目的に設立された一般社団法人です。

保証会社は、借り主が返済不能になったときに代わりに返済をする会社で、この会社からの保証がなければ審査には通りません。

日本労働者信用基金協会の保証が受けられなかった場合には、第二保証機関として株式会社オリエントコーポレーションまたは株式会社セディナなどで再審査を受けることになります。審査機関が2つ以上あるということは、なるべく貸す方向性であることを意味します。

注意したいのは、第二保証機関が保証会社となったときには、金利が10%を超えることがあるという点です。ここは考慮のしどころで、もし金利が10%を超えてしまったときには銀行のおまとめローンのほうが金利が安く済むケースもあります。

常にろうきんが銀行系よりも金利が低いとは限りません。審査の結果を良く見て検討するようにしましょう。

まとめ

ろうきんのおまとめローンは、審査に時間がかかりますし、ハードルも高いですが、圧倒的に金利が低いので検討する価値があります。

窓口で相談にも乗ってくれますので、おまとめローンの利用を考えている人は行ってみるといいでしょう。